PAC-03 |atelierBluebottle

PAC-03

気づけば発売から10年
少しずつ改良を重ね今に至ります

10年も作り続けると改めて話すのは意外と難しい
仕様だけの説明が単純明快で良いのかも
う〜ん

でもそこはやっぱり説明させてもらいたいのです
まずは何故PAC-03を作ったのか

PAC-03を初めて作ったサンプルは軽さを重視
(ポケットがキューベンファイバーでした)

当時はULと言うものが少しずつ表に出だし
その面白さに僕もハマっていきました

ザックをどれだけ軽く作るかみたいな感じがあったり
その中でも軽くて丈夫な素材を使用して初めてサンプルを作りました

何度かテストをして分かった事は
キューベンもシルナイロンも
海外の広いトレイルでは良いのだろうけど
日本の狭くて枝が飛び出たり
岩にこすりながら歩かないといけない様な場所には不向きという事
引き裂きには強くとも尖ったものへは滅法弱い

穴が空いたら直せば良いじゃん!
それがULだろ?
そんな空気感があったのですが
アメリカから入ってきたモノをそのまま真似しても意味がない
僕らのフィルターを通した日本向きのULザックを作りたい
そんな思いで修正を重ねました

X-Gridやハイブリッドキューベンなども試しましたが、、
X-Pacで作ってみたところ
軽さや耐久性などとても良いバランスで仕上がりました

僕の記憶では当時、X-Pacはそこまで軽くなく強度が必要な部分使い的な役割が多く
オールX-Pacのザックがドイツのラフバッシュ?だったか
記憶が曖昧ですがそこしか作っておらず
それが廃盤になってしまい

それなら僕らが作ろう!
そうして今に続くX-Pacを使ったPAC-03ができたのです

ここまでが開発の経緯です
これでもだいぶカットしたんです笑

何が言いたいかというと
X-Pacいけてるよね〜とかじゃなく
何度も何度も試してたどり着いた素材だということです!

そして細かな仕様について

僕も10数年前はそうでしたがザックを選ぶにはサイズが大事?
ザックにサイズなんてあるの?
そんな驚きを感じたのを今でも覚えています

ここからは自論になるのですが
この自論がPAC-03をみなさんが支持してくれる理由の一つだと思うのです
販売当初は自信もなく曖昧なものでしたが
10年経ち今ではそうだと確信しています

だって当時は今と違い個人でバックパックを作ることや、ましてULなんて
散々バカにされコケにされたので、、

もちろんサイズは重要ですがそれはあくまで要素の一つ
服を買うときに着丈だけ、肩幅だけをみて買いますか?

胸板が厚い人や華奢な人
なで肩な人や骨盤が広い人

大事なのは全体のバランスですよね?

ザックもそうだと思うのです
あくまでサイズは基準

PAC-03では背面長で説明はしません
小さいザックは当然背面は短くなるのに
大きいザックになると背面を気にしだす
それなりの理由もありますが不思議だと思いませんか?

PAC-03にはフレームがありません
その代わりに
背面に入れている芯材がその役目を果たします
これは特注の厚みと凹凸で作ったものでして
これが背中の曲線にフィットするように作っています
ですので背面長をシビアに気にしなくとも背中にフィットしてくれるのです

ULザックではスリーピングマットなどで代用するものもありますが
ある程度しっかりしたものを入れることでパッキングもしやすく
角張った荷物が背中にあたる不快な感じも少なくなります

テントで寒い時や冷たい岩に腰掛ける時など
ちょっとしたマットとしてもお使いいただけます。

背面より大事なのはショルダー
そうとう僕らのことを研究されたのか今となっては
幅広で厚みのあるULザックが増えましたが
当時そんなものはなくULザックは薄くペラペラなものが主流でした
思うに欧米人の様なしっかりとした体つきの人向けなので
ショルダーが薄くてもたいして気にならなかったのではないでしょうか?

それに対して日本人は華奢な方が多くショルダーは幅広く厚みが必要だと考えたのです
この芯材も厚みを指定しオリジナルで作成しています
ショルダーをしっかりと作り込むことで
腰で背負うのではなく背中とショルダーで背負う方式ができたのです

正直に言いますとショルダーの付け幅などで
合わない方がまれに居るのも事実
女性で細身、なで肩で肩幅が狭い方が合わないケースがあります
それとは逆に今まで華奢なことが理由で他社のザックが合わない方が
うちのザックがしっくり来る場合もあったり、、
難しいですね、、

あくまでも目安として
平均的な男性165cm~180cmはMサイズ
女性150~165cmはSサイズ

受注会では胸板が特別に厚い方や
150cmSでもショルダーが長い方には個別対応する場合がありますが
それは受注会でフルオーダーだからできることであり
出来上がったものを直す事はできませんのでご了承ください

ウエストベルトも同じで
あるべきだと考える方が圧倒的

なんでそうなのか?
これは大手ショップや雑誌
みんながこぞってそれを説明する

山雑誌なんてメーカーのカタログ?
そう思ってしまうほどの内容

メーカーは売るために消費を煽るために
新しい機能をつけたり
それ必要?なものをつけたり
とにかく売るための機能だらけ

皆さん氷の壁を登ります?
一週間も一ヶ月も歩きます?

1泊〜4泊程度それに登山道を歩く方が
圧倒的なはずですよね?

だったら最低限の機能で十分じゃないですか?
シンプルに山を歩く道具なんですから

ウエストベルトは15kg以上の荷物を背負う場合は
有効な気がしますが
PAC-03は10kg以下を推奨しています
作りが重さに耐えられないからではなく
快適に背負える重さがそうであり
最近では全てのものが軽くなりULを意識せずとも
一泊二日程度であればその程度の重さで収まることが
十分に可能だからです

それにウエストベルトもアップダウンの少ない海外のトレイルでは良いと思うのですが
アップダウンの多い日本の山では足を上げることが多く
ウエストベルトがストレスになることがあります
重さを分散させようとベルトをきつく締めれば血流を妨げ
むくみや気分が悪くなることも

ウエストベルトを適正な位置にしようとすると
ショルダー位置が疎かになったり
それこそサイズがきちんとあってないと意味がなくなってしまいます
体型は十人十色なのに

もちろんPAC-03にもデフォルトで38mmのナイロンテープ
これは重さを分散させるというより横揺れを無くす方に重きを置いています

僕も含め周りの友人も歩いている最中にナイロンテープすらすることがありません
最初は慣れないかもしれませんが慣れてしまえば
ウエストを締め付けることがない開放感を実感できるはずです

受注会でも多くの方がオプションのパッドを選択しようとしますが
上記のことを説明し納得いただき大多数の方がデフォルトの仕様を選んでくれています

せっかくPAC-03を選んで頂いたのですから
本来の機能で使ってもらいたいと思うのです

最後に背負い方
これも誰が言ったか雑誌なのでも見かけますが
先ずウエストを絞めて次にショルダーそして次は、、、

???
ザックくらい好きに背負わせてよと思います
もちろんパッキングのバランスは重要ですが

写真を載せたりすると
それに囚われてしまうので
あえてニュアンスで説明させてもらいます

先ほども触れた様に
腰で背負わず背中と肩で背負います
腰から上に乗せるイメージです

通常のザックに比べて背中にピタッと吸い付ける様に背負ってください
ショルダーハーネスを引っ張って
初めは苦しく感じるかもしれませんが
背中に吸い付けることで横揺れがせず
重心が動かずいつもより疲れにくいと感じるはずです

チェストストラップは岩場などバランスを崩しやすい場所では強めに
安定して歩ける場所では緩ませれば
息苦しさを感じる事はないと思います

本来であれば直接背負ってもらいたいのですが
それが難しい今、
これまで数多くの受注会を開催し
接客をさせてもらった経験をもとに
たどり着いた方法論で説明させてもらいました

これはあくまで僕の考えですので
皆さんが背負い歩く中で考えて頂ければと思います

・ファスナーポケットはマチをつけてはいますが荷物をパンパンに入れると
アクセスしにくいので鍵など仕様頻度が少ないものを入れるのに向いています
・水抜き穴
縫い目から浸水したり
生地から結露の様に染み込むので
インナーパックとザックカバーの併用をお勧めします
・サイドポケットにはペットボトル2本入ります
行動中片側のショルダーを緩めれば手が届くので
ショルダーにボトルホルダーをつけるより
こちらからだす方がお勧めです

・サイドのバンジーコードは
コンプレッションではなく
ストックなどを固定する様です
・今回からDカンを廃止して上部にループ付け足しています
(左右ともに)
他社のボトルホルダーが付けやすくなったと思います
・おまけで170cmのバンジーコードと
コードロックをつけてます。ピッケルなど固定するのにお使いください
*現在カラビナからMUSH BANDに変更しております。

最後に
PAC-03は他のザックとは何が違うのか?
きっとどのブランドも背負い心地や使い勝手も良いはず

PAC-03は僕がデザイン、裁断、縫製を全てこなしています
山で使う道具だから責任を持って

どれだけ人気が出たとしても
今までもこれからも
そこだけは変わらず続けたいと思っています

それがPAC-03だから

価格 : ¥41,250-(税込)
 *別途送料がかかります。
 *チャージのかかる生地を選択の場合にはそれに応じて価格が変動しますので
  あらかじめご了承ください。
 *振込手数料のご負担をお願いいたします。

サイズ : H520mm × W280mm × D150mm
         (トップを最大伸ばした場合H750mm、背面の長さH480mm)

容量 : 約36L〜48L(フロント、サイドポケット含む)

重量 : 690g(背面パッド込)

推奨総重量 : 10kg以下

ショルダーサイズ : S, M 2サイズ
                目安 : Mサイズ 165cm~180cm 普通体型
                    Sサイズ ~165cm 普通体型
         フレームレスであり背面長をサイズ基準としておりません。

カスタムカラーはこちら↓
PAC-03 CUSTOM COLOR


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